スプレーの化粧品には、2つの作り方があります。缶にガスと中身を詰め、ガスの力で出す「エアゾール」と、指で押すポンプで液を霧にする「ポンプ式ミスト」です。見た目は似ていても、作れる工場と、頼める数が違います。
エアゾールとポンプ式ミストは、何が違う?
中身を押し出す力と、詰める設備が違います。
| エアゾール | ポンプ式ミスト | |
|---|---|---|
| 押し出す力 | 缶の中のガス | 指で押すポンプ |
| 詰める設備 | ガスを詰める設備 | 液を詰める設備 |
| 高圧ガスの法律 | 缶とガスに条件 | かからない |
エアゾールは、液だけでなく、泡やジェルの形でも出せます。洗顔フォームのような泡の出し方の違いは、洗顔料OEM小ロットの泡・フォーム・粉の選び方にあります。
高圧ガスの法律は、かかる?
化粧品のスプレー缶は、条件に合えば高圧ガス保安法の規制の外になります。ただし、条件は法律と政令で細かく決まっています。
まず、缶の中のガスは「高圧ガス」に当たることがあります。法律は、ふだんの温度で圧力が0.2メガパスカル以上になる液化ガスなどは、「高圧ガス」に当たるとしています。
そのうえで、法律は外す範囲も決めています。災害のおそれがない高圧ガスで、政令で決めたものには、この法律の規定がかからないとしています。その政令で外されるものの1つが、内容積1リットル以下の容器に入った液化ガスで、35度で圧力0.8メガパスカル以下のもののうち、経済産業大臣が定めるものです。
つまり、缶の大きさとガスの圧力が、条件の中に収まるように作ります。大臣が定める条件に合うかは、缶とガスを扱う工場に確かめてもらいます。1リットルを超える大きな缶を考えているなら、最初に工場へ伝えてください。
ポンプ式ミストは、容器にガスを詰めません。だから、この法律の話は出てきません。
化粧品の決まりで、気をつけることは?
中身は、ふつうの化粧品と同じ決まりで作ります。そのうえで、エアゾールだけに付く決まりもあります。国の化粧品基準では、エアゾール剤にジルコニウムは配合できないとされています。
このように缶に詰める品だけの決まりがあるので、処方はエアゾールにする前提でOEM先に作ってもらいます。日焼け止めのスプレーを考えているなら、SPFなどの表示の決め方を日焼け止めOEMのSPF・PAと表示の決め方で確かめてください。
エアゾールは、どこに何本から頼める?
化粧品OEMの会社一覧で、作れる品にエアゾールを書く会社は6社でした。「スプレー」「ミスト」とだけ書く会社は数えていません。並び順に意味はありません。
- 英昌化学工業:エアゾール製品の受託充填と処方開発を事業にしています。最低数は1,000本からで、条件によっては1,000本より少なくても相談できるとしています
- 中央エアゾール化学:最低数は3,000本から相談できる(仕様で変わる)としています
- イリヤ化学:エアゾール製品の受託充填を事業に挙げています
- 名古屋エアゾール:エアゾールから液体の製品まで手がけると書いています
- エア・ウォーター・リアライズ:エアゾールで化粧水スプレー・洗顔フォーム・クレンジングフォーム・UVカットスプレーを挙げ、炭酸ガスを入れることもできるとしています
- cosmegimmick:エアゾール製品として炭酸ジェル・ヘアトリートメントスプレー・ドライシャンプー・ボディミストなどを挙げています
期間の目安を書くのは英昌化学工業で、初回の生産は2〜3か月です。英昌化学工業・イリヤ化学・名古屋エアゾールは愛知県の会社です。愛知県の会社の見分け方は、化粧品OEMを愛知・名古屋で探すときの工場の確かめ方にあります。
ポンプ式ミストは、何個から頼める?
ポンプ式は、ガスを詰める設備が要らないので、候補の会社が広がります。化粧品OEMの会社一覧で、ミストを作れると書き、エアゾールとは書いていない会社は7社でした。
- シリスジャパン:最低数は100個からが基本です。公式サイトには、持ち運べるミストローションを作った例が載っています
- ES-ROOTS:ボディミストやヘアミストを作れると書き、最低数は300個から、500個から(作る製品で変わる)としています
ミストの中身は、化粧水に近いものが多くなります。容器の選び方と費用の見方は、化粧水OEMを小ロットで作る費用と容器の決め方にあります。
自分の本数で、どれを選ぶ?
- シリスジャパンの最低数
- 100個
- 英昌化学工業の最低数
- 1,000本
- 中央エアゾール化学の最低数
- 3,000本
- 仮の売れる数
- 月50本
※ 月50本は仮の数です。売り切るまで品質が保てるかを、OEM先に聞いてください。
月に数十本なら、まずポンプ式のミストで売れ方を確かめるのが合います。エアゾールは、1年以上かけて売り切れる販路があるか、卸先が決まってからの候補です。
エアゾールにする
- 泡や炭酸など、ガスを使う使い心地が要る
- 1,000本以上を売り切る販路がある
- 初回の生産に数か月かかってもよい
ポンプ式ミストにする
- 100〜500個ほどの少ない数で試したい
- 頼める会社を広く比べたい
- 化粧水に近い中身で足りる
吹き付けて使う品は、口の中に使うマウススプレーもあります。歯や口の品の決まりは、歯磨き粉OEMは化粧品か薬用か、承認と最低ロットにあります。
次にやること
- 1出し方を決める霧・泡・ジェルのどれで出したいかと、炭酸などガスを使う使い心地が要るかを書き出す
- 2候補を選ぶ化粧品OEMの会社一覧で、エアゾールならエアゾールを書く会社、ポンプ式ならミストを作れる会社から3社選ぶ
- 3同じ文面で聞く「ミスト化粧品を、エアゾール(またはポンプ式)で◯本作りたい。最低数・初回の期間・容器代と、缶の大きさの条件を教えてください」と送る