OEMは、ほかの会社に自分のブランドの商品を作ってもらうことです。小ロットは、1回に作る数が少ない注文のことです。化粧水の費用は、中身・容器・作る数で変わります。公表されている金額に何が入っているかを分けてから、自分の条件で見積もりを取ってください。
化粧水を少量で作るといくら?
化粧水の金額を自社の料金として公表している会社に、GIVERSとぴりかのんのがあります。GIVERSは200個・40万円ほどから、ぴりかのんのは1本850円前後から(税抜)と書いています。2026年10月27日に、両社の公式サイトで確かめました。
ただし、2つの金額は同じものを指していません。GIVERSは1回の注文の合計、ぴりかのんのは1本の単価です。何が入っているかを分けると次のとおりです。
| 見るところ | GIVERS | ぴりかのんの |
|---|---|---|
| 公表の金額 | 200個・40万円ほどから | 1本850円前後から(税抜) |
| 最小の数 | 200個から | スキンケア製品は50本前後から |
| 容量(mL) | 記載なし | 記載なし |
| 容器代 | 容器の費用は依頼主 | 記載なし |
| 試作の費用 | 別に請求しない | 初回は有料 |
| 税込か税別か | 記載なし | 税抜 |
| 納期 | 記載なし | 20営業日前後 |
GIVERSは、企画・デザイン・試作までを自社側で負担し、依頼主の負担は容器と製造に関わる費用が中心と書いています。試作費用を別に請求しないとも書いています。40万円ほどに容器代が入っているかは、公式サイトに記載がありません。
ぴりかのんのは、試作について初回は有料の試作としています。試作の金額は載っていません。納期は資材がそろってから通常20営業日(土日祝を除く)前後です。
GIVERSのコラムには、業界全体の費用の目安も載っています。ただし、それはGIVERS自身の料金ではありません。ほかの会社について推計した金額なので、比べる材料には使わないでください。
1本あたりに直すと?
合計の金額は、作る数で割ると1本あたりになります。公表されている数字だけで計算すると次のとおりです。
- GIVERS:40万円ほど ÷ 200個
- 1個あたり2,000円ほど
- ぴりかのんの:850円前後 × 50本
- 42,500円前後(税抜)
※ GIVERSは税込か税別か、容器代が入るかの記載なし
※ ぴりかのんのの42,500円前後には、初回の試作費が入っていない。容量・容器代が入るかの記載なし
1本あたりの差だけを見て決めないでください。GIVERSは企画・デザイン・試作を自社で負担すると書き、ぴりかのんのは試作が有料です。入っているものが違うので、同じ条件で見積もりを取り直す必要があります。
2社の金額をそろえて比べるには?
同じ容量・同じ容器・同じ数で、税の扱いと一度だけの費用を分けて見積もってもらってください。シーエスラボは、費用が容量や処方の難しさ、容器、数量などで変わると書いています。
容量が違えば、1本に入る中身の量が変わります。シーエスラボは最小ロットを化粧水(100ml)は1,000本からと、容量を添えて書いています。容量が書いていない金額は、何mLの化粧水の値段かを必ず聞いてください。
- 1容量「100mLの化粧水で見積もってください」のように、mLを決めて伝える
- 2容器とラベル容器・キャップ・ラベルの代金が、単価に入っているかを聞く
- 3一度だけの費用試作・版代(印刷の型)・デザインの費用を、単価と分けて書いてもらう
- 4税税込か税別かを、金額ごとに書いてもらう
- 5届けるまで送料と、資材がそろってから届くまでの日数を聞く
見積書のどの行が一度だけの費用で、どの行が1本ごとの費用かは、化粧品OEMの費用と見積書の読み方で確かめられます。
サロンで売るなら何本作る?
最小の数から決めず、売り切るまでに何か月かかるかを先に出してください。少なく作るほど1本あたりは高くなりますが、売れ残りと使用期限の心配が減ります。
- 50本作る(50本 ÷ 月8本)
- 約6か月
- 200個作る(200個 ÷ 月8本)
- 25か月
※ 月8本は仮の数。自分の店で、今売っている化粧水が月に何本出ているかで置き換える
月8本の店なら、200個は2年を超える在庫です。開けていない化粧品でも、品質を保てる期間には限りがあります。何年もつ処方かをOEM先に聞き、化粧品の使用期限表示と安定性試験の見方で確かめてください。
容器はどう決める?
小ロットなら、既製の容器(すでに売られている形のボトル)から選んでください。容器の形から作ると型の費用がかかり、少ない数では1本あたりが高くなります。
容器の選び方によって、頼める最小の数が変わる会社もあります。プリマールは、100本から(持ち込みの容器か既製の容器の場合)と書いています。ベル・クール研究所は、最小10本から作れるが、容器を含めて割安になる小ロットとしては100本からを案内しているとしています。ぴりかのんのは、容器やラベルを持ち込むこともできると書いています。
OEM先の既製の容器
- 候補をOEM先に出してもらう
- 中身との相性を、OEM先が確かめる
- 少ない数から頼みやすい
自分で用意する容器
- 好きな容器を選べる
- 作業できるかを見てもらうため、前もってOEM先に渡す
- 余った容器の在庫と置き場所は、自分で持つ
ボトルに直接刷るか、ラベルを貼るかでも、一度だけの費用が変わります。刷り方ごとの違いは、化粧品OEMの容器・箱・ラベルの選び方で確かめられます。
化粧水を作れるOEM先はどれくらいある?
化粧品OEMの会社一覧に載せている40社のうち、対応する品目に化粧水かローションを書いている会社は18社でした。
| 公式サイトに書いてあること | 会社の数 |
|---|---|
| 化粧水かローションを作る | 18社 |
| そのうち最小ロットの数を書く | 11社 |
| そのうち300以下の数を書く | 4社 |
| 品目は「スキンケア」とだけ書く | 13社 |
品目を「スキンケア」とだけ書いている会社も、化粧水を作れる場合があります。プリマールのように、既製の容器を使う条件で少ない数を書く会社もあります。気になる会社には、化粧水を作れるかを直接聞いてください。
「薬用」とうたう化粧水は、化粧品ではなく医薬部外品になります。国の承認が要り、費用も期間も変わります。薬用にしたいときは、薬用化粧品OEMの承認と費用・期間の確かめ方で先に確かめてください。
店で化粧水を小分けしたり詰め替えたりして売ると、法律では「製造」になり、許可が要ります。どの作業が当たるかは、化粧品の小分け・詰め替えに許可は必要?で確かめてください。
次にやること
- 1売れる本数を数える今の店で化粧水が月に何本出ているかを数え、候補の本数ごとに売り切るまでの月数を出す
- 2条件を決める容量(mL)・既製の容器を使うか・作る本数を、1枚の紙に書く
- 3同じ文面で頼む化粧品OEMの会社一覧から化粧水を作る会社を3社選び、「容量・容器代・試作費・税込か税別か・送料を分けて見積もってください」と送る