OEMは、自分のブランドの化粧品を、ほかの会社に作ってもらうしくみです。北海道に住所がある会社でも、工場の場所を書いていない会社があります。反対に、北海道の外に本社がある会社が、北海道に窓口や工場を持つこともあります。
「北海道の化粧品」と言うときに、何を北海道にしたいかを先に決めてください。工場の場所なのか、原料の産地なのかで、選ぶ会社が変わります。
北海道の会社は、どこで作っている?
公式サイトを2026年10月27日に読むと、工場の書き方は「道内の住所まで書く」「北海道とだけ書く」「書いていない」「委託先の工場」に分かれました。
対象は、調査時点の会社一覧139社のうち北海道の5社と、「化粧品 OEM 北海道」で上位に出る、一覧に載せていないコスメブランシェです。並び順に意味はなく、会社の良し悪しを比べる表ではありません。
| 会社 | 会社の住所 | 工場(公式の記載) |
|---|---|---|
| 活里 | 札幌市北区 | 札幌市北区新川の本社・工場 |
| 羽妍の美 | 室蘭市 | 北海道室蘭市(本社・工場) |
| CBS | 北海道札幌市東区 | 北海道の工場(市町村の記載なし) |
| ベル・クール研究所 | 北海道札幌市清田区 | 工場の住所の記載なし |
| 粧薬研究所 | 北海道札幌市白石区 | 工場の住所の記載なし |
| コスメブランシェ | 神奈川県川崎市幸区 | 委託先の工場(場所の記載なし) |
道内の工場の住所まで書いていたのは、活里と羽妍の美でした。活里は、製品は自社工場で作れると書いています。羽妍の美は、室蘭の自社工場で、原料の受け入れから製造・充填・包装・出荷の準備まで行うとしています。
CBSは、北海道の工場で、原料の開発から最終製品まで一貫して作ると書いています。ただし、工場の市町村は書いていませんでした。粧薬研究所は、会社概要の業務内容に化粧品の製造と受託製造、医薬部外品と化粧品の製造販売を挙げています。ベル・クール研究所と粧薬研究所は、工場の住所を書いていません。会社の住所が工場かどうかは、問い合わせで確かめてください。
コスメブランシェは、本社が神奈川県で、北海道支部を北海道二海郡八雲町に置いています。作る場所については、委託先の製造工場で作るとしています。委託先の工場がどこにあるかは書いていませんでした。北海道の窓口があっても、北海道で作るとは限りません。
反対に、北海道の外の会社が道内に工場を持つ例もあります。愛知県のDMAは、北海道と名古屋に工場を持っていると書いています。北海道の工場は北海道白老郡白老町(北海道白老工場)にあります。
道内の工場で作ると書いている
- 活里(札幌市北区の本社・工場)
- 羽妍の美(室蘭市の本社・工場)
- CBS(北海道の工場。市町村の記載なし)
- 道内に住む人なら、試作や製造の立ち会いに行きやすい
工場の場所を書いていない
- ベル・クール研究所、粧薬研究所
- コスメブランシェ(委託先の工場)
- 「どこの工場で作るか」を問い合わせで聞く
商品の箱やラベルに出る住所は、工場の住所とは限りません。薬機法では、容器に書くことの1つを製造販売業者の名前と住所としています。兵庫県の手引きでは、この住所は容器に書く製造販売業者の住所は、総括製造販売責任者が働く事務所の所在地とされています。「北海道製造」とうたいたいなら、工場の住所を会社に聞いて、自分で確かめてください。
道産原料は、どの会社が書いている?
道産の原料について、公式サイトに書いている会社と、書いていない会社に分かれました。書いている会社でも、書き方の細かさは違います。
| 会社 | 道産原料の記載 | 原料の持ち込み |
|---|---|---|
| 羽妍の美 | 登別の温泉水の原料 | 記載なし |
| 粧薬研究所 | 道産素材から独自原料 | 記載なし |
| CBS | 北海道の素材を生かす | 記載なし |
| 活里 | 自社商品で北海道の素材 | 条件つきで可 |
| ベル・クール研究所 | 記載なし | 条件つきで可 |
| コスメブランシェ | 記載なし | 記載なし |
原料の産地を市町村まで書いていたのは、羽妍の美だけでした。同社は、北海道登別市カルルス町の温泉水を、ろ過精製した化粧品原料を紹介しています。また、北海道由来の素材も、規格と製造条件を確かめてから製品にすると書いています。
ほかの会社は、産地の細かい場所を書いていませんでした。
- 粧薬研究所は、北海道産の素材から独自の原料を開発していると書いています。原料ごとの産地は書いていません
- CBSは、北海道の素材を生かした化粧品を提案するとしています。どの素材かは書いていません
- 活里は、自社の基礎化粧品のシリーズで、北海道の素材を使っていると書いています。これは自社の商品の説明で、OEMで同じ素材を使えるとは書いていません
使いたい道産の原料が決まっているなら、持ち込みができるかを聞く手もあります。活里は、原料の規格書・SDS(安全データシート)・全成分表示名称があれば、原料を持ち込めるとしています。ベル・クール研究所は、化粧品に使ってよい成分なら、依頼者が用意した原料でも作ると書いています。持ち込む原料の書類は、仕入れ先に先に頼んでおいてください。
道産の原料を商品の表に大きく書くときは、書き方に決まりがあります。国の通知では、特定の成分を取り上げて書くことはその成分が薬の有効成分のように誤解されるおそれがあるので、原則として行わないとされています。取り上げるなら、特定の成分を取り上げて書くときは、配合目的(何のために入れたか)を必ず一緒に書くとされています。「道産〇〇配合」と書く前に、化粧品の広告で言える効き目と言い換え方で確かめてください。
何個から頼める?
1回に頼める一番少ない数(最小ロット)は、本数で書く会社と、中身の重さで書く会社に分かれました。
- ベル・クール研究所は、最小10本からと書いています
- コスメブランシェは、最低ロット数を設けていないとしています
- CBSは最小ロット500本から、粧薬研究所は最小500本からと書いています
- 活里は、1回に作る中身の量(仕込量)で仕込量で約100kgからとしています
- 羽妍の美は、数を公式サイトに書いていませんでした
重さで書く会社は、1本の容量で割ると本数の目安が出ます。
- 1回に作る最小の量
- 仕込量で約100kgから(活里の公式の記載)
- 仮の1本の容量
- 120mL(1mLを1gとして概算)
- 本数の目安
- 100,000g ÷ 120g
※ 120mLは仮の数です。実際の本数は、中身の重さや詰めるときの減り分で変わります
※ 活里は、美容液のような容量の少ないものは、その都度相談としています
計算した本数が、売り切れる数より多いこともあります。その場合は、本数で少ない数を書いている会社と比べてください。少ない数から始めるときの考え方は、化粧品OEMを小ロット100個で頼む費用と条件で確かめられます。
許可は、どこで確かめる?
化粧品を作る工場には、化粧品製造業の許可が要ります。北海道の案内では、化粧品を業として作るには、製造所(工場)ごとに許可を受けるとされています。なので、許可は会社ではなく工場ごとに見ます。
北海道の5社のうち、化粧品製造業の許可を公式サイトに書いていたのは3社でした。活里は、1991年5月に化粧品製造業の許可を取ったと書いています。CBSと粧薬研究所は、許可の名前を書いていませんでした。粧薬研究所は、業務内容に製造と製造販売を挙げています。書いていない会社も、許可が無いとは限りません。
自分のブランドで売るときは、誰が製造販売元(市場に出す責任を持つ会社)になるかも決めます。大阪府のFAQでは、自社の製品として市場に出し、製造は許可のある他社に頼むなら、化粧品製造販売業の許可が要るとされています。コスメブランシェは、化粧品の販売の許可が無い依頼者に代わって、同社が製造販売元になれると書いています。許可の分け方は、化粧品OEMに必要な許可と製造販売元の決め方で確かめられます。
次にやること
- 1北海道にしたいものを決める工場の場所か、原料の産地か、その両方かを書き出す
- 2候補を3社に絞る北海道の会社で品目や数が合わなければ、化粧品OEMの会社一覧で全国の会社から選ぶ
- 3同じ文面で聞く「どこの工場で作りますか。道産の原料は何を、どこの産地で使えますか。100mLなら何本から作れますか」と送る